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越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)に展示されていた、
大地の芸術祭の2作品が新潟市立黒崎中学校の複数の生徒によって破壊されてニュースになっています。
破損した作品は、クワクボリョウタさんの作品と、カールステン・ニコライさんの作品、合計2作品だそうです。
この記事では、今回破壊されてしまったクワクボリョウタさんの作品と
クワクボリョウタさんについて調べてまとめます。
クワクボリョウタの破損した作品
クワクボリョウタの破損した作品は、「LOST#6」というタイトルの作品です。
キナーレ2Fのクワクボリョウタ「LOST#6」がメンテナンスのため、公開を中止しております。復旧いたしましたら、HPやSNSにてご案内いたします。ご迷惑をおかけしますがご了承ください。https://t.co/KqmHvsb0Nh #大地の芸術祭 pic.twitter.com/Yg3HPs7r5H
— 【公式】大地の芸術祭 (@echigo_tsumari) September 8, 2018
平たい言葉で表現しますと、
暗闇の中を光源(電球のようなもの)を積んだ電車のオモチャが走って、次々と影絵が壁にうつしだされる作品です。
影絵が絵本のように、進行していって、なんともノスタルジックな気持ちを掻き立てられる作品です。
越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)の作品説明
ゆっくりと動く光源が床に置かれた様々なモノの影を大きく壁に投影しながら移ろい、
まるでこの地域を旅する車窓からの風景をみるような、
あるいは映画をみるような魅惑的な世界が表される。
床に展開するのは十日町の織物機具の一部や農機具、この地域で使用されてきた用具など。
人々の営みを支えた微細な道具に地域の風景が重ね合わせられる。
https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/lost_6/
越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)内にて展示されていた作品でした。
修復可能な破壊状況なのかどうかについては、
詳細がまだ公表されていませんが、報道によると、
クワクボリョウタさんの作品と、カールステン・ニコライさんの作品のどちらかが
踏み荒らされて修復不可能なほどに破壊されたとのことです。
作品の性質から想像するに、
「踏み荒らされる」ような作品は、クワクボリョウタ氏の「LOST#6」の可能性が高く、
失われた価値の大きさに、胸が押しつぶされそうになる事件です。
どうか、どちらかでも無事に修復されることを祈ります。
【続報】
カールステン・ニコライさんの作品「Wellenwanne LFO(ヴェーレンヴァンネ エル・エフ・オー)」は作品の一部であるパイプを曲げられたのですが、仮修復が完了し既に展示を再開とのことです。
こちらは破損の程度が致命的ではなく、被害が軽くて本当に良かったです。
クワクボリョウタさんの作品「LOST#6」は、修復困難であるため、修復は断念し、
クワクボリョウタさんの新作を7月中に公開することを目指すとの発表がありました。
やはり、「LOST#6」はもう見られないようです。
肝心の影絵がさっぱり見えませんが、
「LOST#6」の動画がありましたので、
ご紹介しておきます。
クワクボリョウタの破壊された作品の被害額
クワクボリョウタの破壊された作品の値段について、
美術館側は被害額として明らかにしていませんが、
「踏み荒らされ」て、修復不能の状態であることから、
いわゆる「全損」状態ですので、
どう少なく見積もっても、数千万円規模の被害額であることは明らかです。
十日町市は、新潟市に損害賠償を請求する方針とのことですので、
それが進むと、被害額が公になるものと思われます。
新潟市は、その後、加害中学生の親を相手に、
民事の裁判をおこすかもしれませんね。
今後の動向を見守りたいと思います。
クワクボリョウタtwitterでの声明が素敵すぎて感動
クワクボリョウタ氏がtwitterで今回の作品破損事件について、
2022年6月9日に声明を発表しました。
声明の中で、クワクボリョウタ氏は、以下のように語っています。
この作品に使われている素材はどれも修理や再生が可能のようです。しかも、作者は、まだ生きていて作品を修復する気力も体力もあります。だから物理的な面ではそれほど深刻な状況ではありません。
それよりも重要なのは、生徒たちが内なる不満や怒りや欲望をさまざまな違った形で表現できるように支えることです。
なんて、心の広い、そして暖かい良い人なんでしょう。
そして、生徒の心、社会とアートのことを俯瞰して観る事ができる、
素晴らしい教育者であり人格者であると、感じずにはいられません。
クワクボリョウタ氏のtwitterによる声明全文は、以下からご確認下さい。
すみません。日本語の方に意味不明な表現があったので直しました。こちらをお納めください pic.twitter.com/fmKBZTtahq
— ryota kuwakubo (@RyotaKuwakubo) June 9, 2022
クワクボリョウタ作品の作風
1998年に明和電機との共作で携帯電光掲示板「BITMAN」を制作し、
エレクトロニクスを使用した作品制作活動を開始。
「デバイス・アート」と呼ばれる独自のジャンルを確立
ガジェットの体裁をとった作品は、デジタルとアナログ、人間と機械、情報の送り手と受け手など、さまざまな境界で生じる現象に注目させるものになっています。
2010年発表のインスタレーション「10番目の感傷(点・線・面)」以降は、光と影によって観る人自身が内面で体験を紡ぎ出すような作品に着手しています。
以下、主な作品展示のリストです。
2000年 | TECH.POP.JAPAN (ロッテルダム国際映画祭) | |
2001年 | メッセージ / ことばの扉を開く (せんだいメディアテーク) | |
2001年 | Buzz Club P.S.1 (MoMA, NY) | |
2001年 | 信用ゲーム (NTT ICC) | |
2002年 | 映像体験ミュージアム (東京都写真美術館) | |
2002年 | 設計+ (台北當代藝術館) | |
2003年 | サイバーアジア (広島市現代美術館) | |
2003年 | 時間旅行展 (日本科学未来館) | |
2003年 | 東京ガジェット (パナソニックセンター) | |
2004年 | 六本木クロッシング (森美術館) | |
2004年 | リアクティビテ (NTT ICC) | |
2005年 | R/V (山口情報芸術センター) | |
2005年 | Rock The Future FACT (Liverpool) | |
2005年 | Studies for the Consumption * (Galerie Lucy Mackintosh, Lausanne) | |
2005年 | アート & テクノロシーの過去と未来 (NTT ICC) | |
2006年 | Slowlife (John Hansard Gallery, Southampton) | |
2007年 | メディア・エクスプローラ 2007 (スキップシティ) | |
2009年 | Coded Cultures (Museum Quartier, Vienna) | |
2009年 | 微笑みトランジスタ (日本科学未来館) | |
2010年 | 1. 落ちる水、2. 照明用カス、を与えてみた (AD&A ギャラリー) | |
2010年 | オープンスペース 2010 (NTT ICC) | |
2011年 | 文化庁メディア芸術祭 (国立新美術館) | |
2011年 | Robotinity What Machines Dream Of (Ars Electronica Center, Linz) | |
2011年 | European Media Art Festival 2011 | |
2011年 | 六甲ミーツアート (六甲高山植物園) | |
2011年 | 世界制作の方法 (国立国際美術館) | |
2012年 | EXIT Festival Maison des Arts Créteil | |
2012年 – 2015年 | Playtime Maison d’ Ailleurs (Yverdon) | |
2012年 | Impuls und Bewegung (Volkswagen AG, Berlin) | |
2012年 | 越後妻有アートトリエンナーレ キナー (十日町) | |
2012年 | ひかり・くうかん じっけんしつ * (NTT ICC) | |
2012年 | Mediacity Seoul (ソウル市美術館) | |
2012年 | 始発電車を待ちなから (東京ステーションギャラリー) | |
2013年 | デザインあ展 * (21_21 DESIGN SIGHT) | |
2013年 | 反重力 (豊田市美術館) | |
2013年 | Mono No Aware (エルミタージュ美術館) | |
2014年 | ワンダフルワールド (東京都現代美術館) | |
2014年 | Kochi-Muziris Biennale 2014 | |
2015年 | 混浴温泉世界 (別府市内) | |
2015年 | 動きのカガク (21_21 DESIGN SIGHT) | |
2015年 | アート・オブ・メモリー (北九州市立美術館) | |
2016年 | 恵比寿映像祭 (日仏会館) | |
2016年 | クワクボリョウタ展-見ることを見る (宇都宮美術館) | |
2016年 | Yinchuan Biennale (銀川当代美術館) | |
2016年 | 筑波大学<総合造形>展 (茨城県近代美術館) | |
2017年 | Art Diving!-作品という海へ潜ってみよう!- (鳥取県立博物館) | |
2017年 | 札幌国際芸術祭 2017 (札幌市) |
現代アートの創作の現場に密着した記事が、
こちらから確認できるようです。
クワクボリョウタ氏が登場するパートもあります。
ご確認下さい。
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クワクボリョウタの学歴
クワクボリョウタ氏の学歴についてまとめました。
1993年3月 | 筑波大学 芸術専門学群 構成専攻総合造形コース |
1996年3月 | 筑波大学大学院修士課程 芸術研究科 総合造形 |
2001年3月 | 国際情報科学アカデミー (IAMAS) アート & ラボ科 |
筑波大学は他の国立大学よりも芸術系の学科に力を入れている印象があります。
そんな筑波大学の門下生だったんですね。
そして、IAMASも卒業ということで、なるほどデバイス系の作風が開花した背景はここにあるのかもしれません。
クワクボリョウタの経歴
クワクボリョウタ氏の経歴をまとめました。
2000年04月 – 2001年03月 | 東京芸術大学先端芸術表現科 特別講師 |
2003年04月 – 2004年03月 | 武蔵野美術大学映像学科 特別講師 |
2004年04月 – 2006年03月 | 武蔵野美術大学映像学科 非常勤講師 |
2003年04月 – 2005年03月 | 東京造形大学メディアデザイン専攻 非常勤講師 |
2003年04月 – | 多摩美術大学情報デザイン学科 非常勤講師 |
2004年04月 – 2013年03月 | 情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科 非常勤講師 |
名だたる芸術系の大学で教えていらっしゃいます。
非常勤講師が多かったようですが、
2013年度より情報科学芸術大学院大学の准教授に就任し、
現在は教授になられたようです。
クワクボリョウタは結婚している?妻、子供の情報
クワクボリョウタ氏が結婚しているかどうかは、
Wikipediaなどを含む検索結果からは、確認できませんでしたが、
クワクボリョウタ氏に、子供(息子)が少なくとも一人いることは確認できました。
なので、クワクボリョウタ氏が結婚していた可能性は高いですが、
その結婚が継続されているかについては、不明な状況です。
結婚が継続されているか確認できないぐらいですので、
奥さん(妻、配偶者)の氏名や年齢など細かい情報は全く表にでてきていない状況です。
クワクボリョウタ氏の子供(息子)については、
以下のURLに、写真が掲載されています。
https://robot.watch.impress.co.jp/img/rbw/docs/169/706/html/main.jpg.html
この記事は、2009年5月21日に投稿されたもので、
写真のキャプションとして、
挨拶をするクワクボリョウタ氏。下は1歳3カ月の息子さん
と添えられています。
この情報が正しいとするとですが、
このタイミングで1歳3か月ということは、
誕生日は、2008年2月あたりだと推測できます。
2022年6月現在、14歳ということになりますね。
クワクボリョウタのプロフィールまとめ
クワクボリョウタ氏のプロフィールを最後にまとめます。
クワクボリョウタさんはどんな見た目の人で、
どんなしゃべり方をするのかはこちらを見るとわかります。
アーティスト名 |
クワクボリョウタ
|
本名 | 桑久保 亮太 |
性別 | 男 |
生年月日 | 1971年 |
出身地 | 栃木県宇都宮市 |
出身大学 |
筑波大学芸術専門学群卒業
筑波大学大学院 芸術研究科デザイン専攻総合造形コース 修士課程修了 岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー卒業 |
職業 | 現代美術家 |
公式 | |
https://www.facebook.com/ko.ne.5623
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